御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
それも終わるといつの間にか外は暗くなっていた。時刻は午後六時を過ぎている。
夕食は洸星さんが会席料理の店を予約してくれていたので、そこへ行くことになった。
完全個室の落ち着いた空間の中で食べる創作和食はとても美味しく、なにより自分のペースで食べられるのが久しぶりでゆっくりと味わうことができた。
食事を済ませ、店の外に出ると冷たい風が頬を撫でた。
「ごちそうさまでした。とても美味しかったです」
このあとは洸星さんのマンションに一泊する予定になっている。
再会してからは初めて彼とふたりきりで迎える夜に私は少し緊張していた。
「有紗。よかったらもう一件どうだ。行きたい店があるんだ」
「はい」
洸星さんの提案に私は頷く。
「どこへ行くんですか?」
「着いてくればわかる」
口元に軽く笑みを浮かべた洸星さんが歩き出し、私はそのあとに続いた。
駅に向かい電車に乗り、数駅先で降りる。それから少し歩いた先に懐かしい外観の建物が見えてきた。
「あっ」
この駅で降りた時点で薄々気付いていた。
「ここ……」
私が東京で働いていた頃によく通っていたバーだ。
もう四年近く来ていない。久しぶりというのもありなぜか心臓がドキドキしてくる。
隣を歩く洸星さんを見ると、優しい眼差しで私を見ていた。