御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす


「かっこよくか。そう思ってもらえていたならよかった」


 意味ありげに微笑む洸星さんが気になる。なにか裏がありそうな言い方だ。

 じっと彼を見つめていると、観念したように口を開く。


「あのときの会話はかなり適当なものだったし、有紗に言えば叱られそうな内容だけどな」

「えっ」


 英語でよくわからなかったけれど、なんと話していたのだろう。

 私に絡んできた外国の方は洸星さんとの会話のあと、すんなりとどこかへ行ってしまったけれど。


「教えてくれませんか?」


 気になって尋ねると、洸星さんは私を見つめいたずらげに微笑む。


「彼女は柔道家で見た目以上に強いぞ、と言った」

「えっ……」


 思わず固まってしまう。

 少ししてから抗議するように彼に詰め寄った。


「な、なんですかそれ!」


 私は柔道家ではないし、そもそも柔道を一度もやったことがない。それに、どう見ても柔道をやるようには見えないはずだ。


「どうしてそんなわかりやすい嘘を……」

「それでいいんだよ」 

「どういうことですか?」


 わざと嘘をついたということだろうか。

 なぜそんなことをしたのか不思議に思い尋ねた私をちらっと見てから洸星さんは口を開く。


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