御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
あのときのことを思い出すと、自分にも苛立ちを覚える。
美貴さんの言葉に泣きそうな顔を見せ、充輝と晴輝に心配をかけさせてしまった。
言われっぱなしはもう嫌だ。
もっと強くなりたい。
「東雲美貴さん」
私は洸星さんと繋いでいる手を離して彼の前に出た。そして、美貴さんをじっと見据える。
「あなたになにを言われても私は洸星さんとは離れません。あなたにはもう惑わされない」
自分でも驚くほど力強い声が出た。
胸の中のもやもやがすっきりしていく。
私が言い返してくるとは思っていなかったのか、美貴さんが困惑の表情を浮かべるのがわかった。
「な、なによ」
強い口調ではあるものの、そのあとの言葉が見つからないらしい。美貴さんは悔しそうに口を閉ざした。
すると、洸星さんが小さく笑うのがわかった。
私の肩にポンと手を乗せ「よく言ったな」と囁いた彼が私の隣に立つ。
「美貴さん」
彼女の名前を呼んだ洸星さんの目がすっと細められる。
「あなたは祖父の友人の孫だからどんなに腹が立つようなことをされてもなるべく穏便に済まそうとしてきたが、さすがにこれ以上は見過ごせない。もし今後も有紗と子供たちに近づくようなら然るべき対応を取らせてもらう」