御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 再び度数の強めのものを選んだ。一杯目を飲み終えてすでに少しふわっとした状態だが、まだまだ飲める。

 というよりも今夜はたくさん飲んで嫌なことを忘れられるほど楽しい気分になりたい。

 三澄社長はなにを飲んでいるのだろう。

 気になって再び視線が彼の方へ向かいそうになり慌てて止める。怪しまれるので見るのはやめようと思ったばかりなのに。

 私は二杯目のお酒を口に含んだ。

 そのとき、すぐ近くに人の気配がした。

 振り向くと大柄な外国人男性が立っている。

 英語で何かを話しかけてきたが、私の英語力では理解をするのが難しい。

 外国人男性はかなり酔っているようだ。気分が良くなり、誰でもいいから話しかけたくなったのかもしれない。

 けれど私は英語ができないので彼の言っていることがわからない。

 ほどよく酔った頭で学生時代に習った英語を思い出す。


「ソーリー。アイキャンノットイングリッシュ」


 英語ができませんと伝えたつもりが、イントネーションがおかしかったのか外国人男性には伝わっていないようだ。もしくは伝わったけれど無視されたのか。

 外国人男性は「OK、OK」と言いながらなぜか私の席の隣に座った。

 少しもOKじゃないんだけど……。


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