御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
「消えてしまいたい、だと」
三澄社長から聞こえてきた微かな低い声が私の鼓膜を揺らす。どことなく威圧感を感じて私は思わず顔を上げた。
すると、眉間にしわを寄せ、怒りの雰囲気をまとう三澄社長と目が合う。
「どうしてそこまで自分を卑下するんだ。きみはとても素晴らしい女性だ」
凄みのある眼差しで見つめられて私は思わず固まってしまう。
「厨房内で一緒に働く仲間たちにきみが明るく接している姿や、社員食堂で落ち込んでいる社員にさりげなく声を掛けて励ましている姿を見かけたことがある。健康に悩む社員の栄養相談もよくしているじゃないか」
そう話す三澄社長の落ち着きのある声は、まるで私に言い聞かせるような話し方だ。
「きみの明るさやさりげない優しさに救われている人がいる。きみを必要としている人がいるのだから、浮気をするようなクズな男と別れたぐらいでそこまで自分を卑下する必要はない」
「三澄社長……」
彼は私を励ましてくれているのだろう。ふと弱音を吐いただけなのにしっかりと受け止めてくれて、真剣な表情で返事をしてくれる。
そんな三澄社長にどきっと胸がときめいた。