御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 ふたりとも絵本を片付けてからローテーブルに向かい、それぞれイスに腰を下ろす。


「いただきます」


 手を合わせてからスプーンを持つと、お椀の中のそぼろご飯を食べ始めた。

 その間に保育園の連絡帳を記入する。

 ふたりが食べることに飽きて手が止まったり、喋ることに夢中になったりしてしまうときは、そぼろご飯が乗ったスプーンを充輝と晴輝の口に運ぶ。自分の朝食は取ったり取らなかったりだ。

 朝ご飯のあとは着替えをして、準備ができたら自宅を出発。

 ふたりを双子用のベビーカーに乗せて、徒歩十分ほどの場所にある保育園に向かう。

 今朝も登園時間ギリギリになんとか滑り込めた。

 ふたりを見送ったあとはベビーカーを置きに一度自宅に戻る。そのあとで再び家を出て、仕事に向かった。

 今は地元の介護施設で管理栄養士として働いている。大規模な施設だが、施設長をはじめとした職員の方々はとても親切だ。

 この施設はもともと管理栄養士は一人だったが、数年前にもう一人増員となり私が採用された。

 もう一人の管理栄養士の方は私よりも年上のベテランで子育て経験もあり、シングルマザーである私のことをいつも気にかけてくれる。

 双子が突然体調を崩したときなどの急な休みも快く取らせてもらえるのはとてもありがたい。


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