御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
「ーーすまなかった」
ぼんやりと過去のことを思い出していると、目の前で洸星さんが頭を下げた。
突然の謝罪に動揺していると、頭を上げた洸星さんが言葉を続ける。
「四年前、きみは俺のために別れを選んだんだな」
彼には内緒にしていた真実に触れられ思わず目が泳ぐ。
「今まで俺は有紗がどうして突然姿を消したのか、その理由がわからなかった。気づかないうちにきみを傷つけていたのかもしれないと思い、すごく落ち込んだ」
「そんな……」
傷つけられてなんかいない。洸星さんは私をとても大切にしてくれていたし、愛してくれていた。彼の言動で私はいつもそれを感じられて幸せだった。
「でも、最近になって知ったんだ。東雲グループの社長の娘が有紗に会いに行ったことを」
東雲グループの社長の娘とは、洸星さんの婚約者だった東雲美貴さんのことだろう。そして今彼女は洸星さんの奥さんのはず。
「東雲グループとMISUMIホールディングスの資本提携には俺と東雲グループの社長の娘との結婚が必須条件。そう言われて、きみは俺の前から姿を消した。違うか?」
その通り。私は洸星さんが好きだから、彼の未来を思って身を引いた。
俯いたまま小さく首を縦に振ると、洸星さんが「やっぱりそうか」と静かに呟く。
「すまなかった」
もう一度謝罪をされ、私はようやく顔を上げた。
「いいんです。洸星さんが幸せなら、私はそれで」