御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
私と別れたことで洸星さんは予定通り婚約者の東雲美貴さんと結婚。
話題にはなっていないのできっとこれからMISUMIホールディングスと東雲グループは資本提携をする予定なのだろう。
「幸せ、か……」
洸星さんがゆっくりと呟き、ソファの背もたれに寄りかかる。そして窓の外に視線を向けた。
「確かに仕事は順調だ。子会社のひとつのMISUMI電気の社長から、親の跡を継いでグループ全体の指揮を執るMISUMIホールディングスの社長に就任もした。経営も黒字続きだし、会社の規模も拡大させた。世間から見れば今の俺は順風満帆だろうな。それでも俺は今幸せではないよ。なぜだかわかるか?」
ソファの背もたれから背中を離した洸星さんが私に視線を戻す。
「有紗がそばにいないからだ」
強い眼差しを向けられ、私は固まり動けなくなった。
こんな言い方をされたら勘違いしそうになる。もしかして彼もまだ私に想いを寄せてくれているのではないかと。
「やめてください。洸星さんには今の家族がいるじゃないですか」
「今の家族?」
「東雲美貴さんとご結婚されたのですよね」
今の彼には私は必要ない。それなのに勘違いしそうになることを言わないでほしい。
「するわけないだろ」
強い口調で言われ、私は目を瞬かせる。