御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
どういうこと?
私と別れたあと洸星さんは婚約者の東雲美貴さんと結婚したのだと思っていた。でも今彼ははっきりとしていないと言った。
「東雲家の祖父と俺の祖父は昔からの友人で、お互いの孫である俺と美貴さんを結婚させようという話があったのは事実だ」
淡々とした口調で洸星さんが続ける。
「だが、資本提携の話は嘘だ」
「嘘?」
「ああ。そんな話は一度も出ていない」
「それじゃあ、どうして……」
東雲美貴さんは洸星さんとの結婚が資本提携の必須条件などと私に言ったのだろう。
洸星さんが少し言い辛そうに口を開く。
「美貴さんは以前から俺に好意を寄せていたらしい。俺が彼女との結婚に承諾しないことに焦って、俺の彼女だった有紗に会いにいき、俺との結婚がお互いの会社にとって重要なことだと嘘をついた。有紗が俺と別れるように仕組んだんだろうな」
「そんな……」
それじゃあ私は騙されたの?
美貴さんの言葉を信じて、洸星さんの未来のために身を引いたのに。
彼女の言葉が嘘だったのなら私は洸星さんと別れる必要はなかった。
四年経ってから知った真実に言葉をなくす。そんな私を洸星さんがまっすぐに見つめた。
「昔も今も俺が好きなのは有紗だけだ」
ドクドクと心臓が鳴っている。