御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
別れてからも洸星さんのことが忘れられなかった私と同じで、洸星さんも私のことを想い続けてくれていたの?
美貴さんにあっさりと騙され、洸星さんになにも言わず姿を消した私なんかのことを。
「有紗がいなくなってから俺はどうしてもきみに会いたくて行方を捜していた。でも、手がかりはなにもなかった」
洸星さんと交際をしていた三カ月間、お互いの出身地の話題は一度も出なかった。だから彼は私の居場所を見つけられなかったのだろう。
「そんなときふと思い出した。有紗が、子供の頃秋になるとコスモスを見に行っていたと話していたことを」
それは私も覚えている。コスモスがとてもきれいな場所があると彼に話をした。
「それからは出張のたび、秋になるとコスモスが咲く場所を訪れるようにしていた。もしかしたら有紗に辿り着けるのではないかと思って」
そこまでして彼が私を捜そうとしてくれていたと知り、胸がぎゅっと締め付けられるほど切なくなる。
きっと私は洸星さんを深く傷つけた。
彼の前から姿を消そうと決めたとき、そうなることはわかってはいたはずなのに。きっと私の想像以上に洸星さんは心に深い傷を負ったのかもしれない。
そうさせてしまったのが私であることに強いやるせなさと後悔を感じる。
けれどもう戻れない過去なのだ。
私にも洸星さんにも今の生活がある。