御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 けれど、今日はふたりとも親戚の結婚式で遠方へ行っているので不在。両親の助けは借りられない。


「それなら俺の車に乗っていくか?」

「洸星さんのですか?」

「ああ。今は近くのコインパーキングに停めてある」


 東京からここまで車で来たのだろう。ありがたい申し出だが、私は首を横に振った。


「いえ、そこまでしていただくのはーー」

「俺がそうしたいんだ。子供たちと、それから有紗のために俺にできることはさせてほしい」


 断ろうとした言葉を遮って洸星さんはそう言うと、私の頭に軽く手を置いた。


「ここは素直に俺の好意に甘えとけ」


 くしゃっと髪を撫でて洸星さんの手が離れていく。「行くぞ」と、歩き出した洸星さんの背中を私は追いかけた。

 ここまで言ってもらえて断る方が失礼かもしれない。洸星さんの言う通り、彼の好意に甘えさせてもらうことにする。


「ありがとうございます」


 彼の後を追いかけながら感謝の言葉を口にすれば、洸星さんは軽く振り向いて微笑んだ。


「ここの会計も俺がするよ」

「いえ、それは自分で」


 レジの前でバッグから財布を取り出していると、洸星さんがあっという間に会計を済ませてしまった。


「もしも次があれば今度は有紗がコーヒーを一杯ご馳走してくれ」


 そう言うと洸星さんはレジを離れ、出入口の扉に向かう。店の外に出ていく彼を私は追いかけた。


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