御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
洸星さんが扉を出てすぐの屋根のあるスペースで立ち止まったので、私もその隣に並ぶ。
「雨が強いですね」
「そうだな」
雨脚は強く、風も吹き荒れている。予報ではここまで天気が急変すると言っていなかった。
「俺は車を取ってくるから有紗はここで待ってろ」
「はい。洸星さん、傘はありますか?」
「いや。でも、走っていくから大丈夫だ」
「それだと濡れてしまいます」
私はバッグから折りたたみ傘を取り出して彼に渡す。
「使ってください」
「ありがとう」
洸星さんは折り畳み傘を受け取り、それを広げると雨の中へ飛び出した。
この雨だと折り畳み傘ではきっと濡れてしまう。それでも洸星さんは躊躇することなく走り出した。
しばらくして全高が低いコンパクトなボディの車が目の前に停まる。付き合っていた頃によく乗せてもらっていた洸星さんの愛車だ。車に詳しくないけれど、確か海外メーカーの車だったと思う。
助手席が開いたので、そこに乗り込む。運転席には雨で少し髪が濡れた洸星さんが座っていた。
「保育園まで案内を頼んでいいか」
濡れた髪を軽くかきあげてから洸星さんがハンドルを握る。
「その前に実家に寄ってもいいですか?」
「実家?」
「はい。両親の車にチャイルドシートがついていて、それを洸星さんの車につけさせてもらえればと思って」