御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 彼の車は高級車だ。おそらくシートも上質なものが使われているのだろう。それなのにチャイルドシートを付けてもいいだろうか。


「わかった。じゃあ、有紗の実家まで案内してくれるか」

「はい」


 車がゆっくりと動き出す。

 ファミレスからだと車で十分ほどの実家へ案内し、屋根付きの車庫に洸星さんが車を停めた。

 実家にはたびたび訪れているので合鍵を持っている。それで玄関の鍵を開けて車の鍵を借りると車庫に戻った。

 両親の車から後部座席のチャイルドシートを外していると「手伝う」と洸星さんが手を貸してくれる。

 チャイルドシートの取り外しは慣れないと難しいのだが彼はとてもスムーズだ。

 不思議に思いながら見ていると、こちらを振り返った洸星さんと目が合った。


「最近姉の車に取り付けたからなんとなく覚えてるんだ」

「そうなんですね」


 洸星さんに二つ年上のお姉さんがいるのは付き合っていた頃に聞いたことがある。とても仲が良いらしく、ふたりで旅行にも行くと話していたのを思い出す。

 洸星さんは手際よくチャイルドシートを自分の車の後部座席に付けてくれた。

 それから再び車に乗り込み、保育園に向かう。


「あ、あの。洸星さん」


 助手席に座る私は、隣でハンドルを握る洸星さんに声をかけた。


「充輝と晴輝にはまだ、その……」 


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