御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
「構わない。車を気に入ってくれたみたいでうれしいよ」
そう言うと洸星さんは前に向き直りハンドルを握った。
「それじゃあ出発だ」
エンジンがかかると、車がゆっくりと動き出す。さすがは高級車。とても静かで、揺れも少なく乗り心地がいい。
「うごいたー!」
晴輝は相変わらず楽しそうだ。
かっこいい車でほんの少しのドライブだが外はあいにくの天気。雨粒が窓ガラスを打ち付けているので景色は見えない。
「ママ」
洸星さんにアパートまでの道を案内しながら進んでいると、充輝の声が聞こえた。
「どうしたの?」
振り返ると、充輝が話を始める。
「このまえね、ゆうまくんがおおきなすべりだいとどうぶつがいるこうえんにいったって」
「滑り台と動物……」
どこだろうと考えて、ここから車で一時間ほどの場所にある自然公園だと思いつく。
「みっくんとはるくんとママと、それからじぃじとばぁばとさっちゃんとみんなで行ったところかな?」
「うん、そうだよ。おべんとうたべたよね」
やはり自然公園のことを言っているようだ。
自然公園は、広大な敷地の中に牧場や動物園、プール、アスレチック、遊具広場など子どものための遊び場がたくさんある場所だ。
五月の大型連休のときに私の両親と、それから六つ下の妹とみんなで行ったことがある。