御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
「その車を運転していたママの知り合いの人がふたりを自然公園に連れていってくれるって」
「ママもいく?」
充輝が不安そうに尋ねてくる。
「ママも行くよ。ママと充輝と晴輝と、それからママの知り合いの人と四人でね」
「じゃあまたあのかっこいいくるまにのれるね」
晴輝の目が輝く。よほど洸星さんの車が気に入ったのだろう。
「ママおべんとうつくってね」
笑顔を浮かべる充輝に「もちろん」と私も笑顔で答えた。
自然公園に行けることをよろこぶふたりを見て、洸星さんの誘いを断らなくてよかったと思った。
彼もふたりのためを思って誘ってくれたのだから、その好意をありがたく受け取ることにする。
「楽しみだね」
充輝と晴輝に言えば、ふたりは「うん」と声を揃えて頷いた。
「楽しんでこいよ」
海くんがふたりの頭をくしゃくしゃに撫でる。
「じゃあ俺はそろそろ帰るな」
そう言って海くんが立ち上がった。
「またな」
充輝と晴輝に手を振ると、ふたりは少し寂しそうにしながらも手を振り返す。
海くんを見送るため、私も玄関に向かった。
「どら焼き届けてくれてありがとう」
「ああ」
「また遊びに来てね」
靴を履く背中に向かって声を掛けると、海くんが振り返る。
「知り合いって誰?」