御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
*
約束の土曜日。
九時よりも十五分ほど早くアパートの前で待っていると、しばらくして濃い青色のSUVが目の前に停まった。運転席に座っているのは洸星さんだ。
けれど彼が以前から乗っている白色の外国車とは違う車。エンブレムを見ると国産車のようだ。
洸星さんが運転席の窓を下げて顔を覗かせる。
「すまない。待たせたか?」
「いえ、大丈夫です」
今日をとても楽しみにしていた充輝と晴輝が待ちきれずに早く家の外に出て待っていただけで、洸星さんが遅れたわけではない。むしろ彼の到着も約束の時間よりも早いくらいだ。
運転席から降りてきた洸星さんは充輝と晴輝を見て「こんにちは」と声を掛けた。ふたりもまた「こんにちは」と挨拶をする。
「まえのくるまとちがうね」
晴輝が気づいたようで呟くと、洸星さんが尋ねる。
「前の車の方がよかったか?」
「こっちもかっこいいよ」
晴輝の答えに洸星さんは「そうか」と笑顔を見せた。
後部座席の扉を開けると車内は三列シートになっていて、とても広々としている。七人は乗れるだろうか。
チャイルドシートは二列目に取り付けられていて、充輝と晴輝をそこに座らせた。
「あ! テレビだ」
充輝が天井を指差す。