御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
「初めまして。おじさんはきみたちのママと同じ会社で働いていたんだ」
そう答えればよかったのだと洸星さんの返答を聞いて気づいた。
けれど、同じ会社で働いていたというのは実際には少し違う。
私は会社や学校、病院や福祉施設などの食堂運営を行う会社に勤務していて、四年前まで委託先であるMISUMIホールディングス本社ビルの社員食堂で管理栄養士として働いていた。だから正確に言うと会社は違う。
洸星さんの返答で晴輝は満足したらしい。「そうなんだ」と頷いているが理解できているかはわからない。
洸星さんが立ち上がり、その視線が再び私を捉える。
「この子たちは双子?」
「はい」
「どうりでふたりともそっくりだ。有紗と同じくりっとした大きな目がかわいいな。それに細くて柔らかい髪質も似ている」
洸星さんが充輝と晴輝を順番に見つめた。
確かにふたりとも顔が私にそっくりだとよく言われる。
「名前は?」
「この子が充輝で、この子が晴輝です」
「漢字はどう書くんだ?」
「えっ。えっと……」
私はスマホを取り出してメモ帳機能を使いふたりの漢字を打ち込んだ。その画面を洸星さんに見せる。
「充ちるに輝くで充輝で、晴れるに輝くで晴輝です」
「いい名前だな」
スマホの画面を見ながら洸星さんが微笑む。すると、足元から元気な声が聞こえた。