御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす
洸星さんにもそんな私の気持ちが伝わったのだろう。彼の口角がほんの少し上がり、フッと小さな笑い声が聞こえた。
「そうなのか? 見た目ではわからないな」
わざとらしく私をまじまじと見てくるので、それもまた恥ずかしい。
「そんなにじーっと見ないでください」
少し怒ったように言えば、洸星さんは愉快そうに笑った。
それを見て私も自然と笑みがこぼれ、ふたりしてなにが楽しいのかわからないがクスクスと笑い合う。
こうしていると四年前に戻ったようだ。
前回会ったときは久しぶりというのもあったし、四年前に気まずい別れ方をしたこともあり、お互いの間にはよそよそしい雰囲気があった。
でも今日一日一緒に過ごすうちに少しずつ私たちの距離も縮まったように思う。
「さっき俺の時計は止まったままだったと言ったよな」
ひとしきり笑い合ったところで洸星さんがふと口にする。
「でも、あの日。コスモス畑で有紗を見つけた瞬間にまた動き出した。きみと会えて話せるだけで俺は幸せだ」
そこでいったん言葉を止めたあと、彼は軽く微笑んだ。
「ま、欲を言えば有紗がまだ俺を好きになってくれるとうれしいんだが」
きっと重い言葉に聞こえないよう、洸星さんはわざとおどけて言ったのだろう。
彼の視線が私から滑り台へと移動する。少し遅れてから私も彼と同じ方向を見つめた。