御曹司の深い愛が双子ママの心を甘く溶かす

 有紗が俺のもとを去ってからも俺は彼女の行方を捜していたが、手がかりが何もないまま四年が過ぎてしまった。

 諦めかけていた頃、いつものように出張先でコスモスがきれいに見える場所を見つけ、足を延ばしたところ奇跡的に有紗を見つけた。

 さらに彼女には双子の息子がいて、話を聞いているうちにもしかして父親は俺なのではと思い至った。

 後日有紗に問い詰めると双子はやはり俺との間にできた子供で、別れたあとに出産したようだ。

 彼女はどんな気持ちで妊娠を受け止め、産むと決めたのだろう。おそらく戸惑いや葛藤があったはずだ。そう思うと、何も知らずに生きてきた自分が恥ずかしくなった。

 今からでも遅くないのなら、有紗とやり直したい。そして、有紗の夫として、双子の父親として、俺ができることはすべてしたい。


「社長。失礼いたします」


 社長室の扉がノックされ、頭を仕事モードに切り替える。

 秘書が東雲社長を連れてきたのだろう。


「入れ」


 イスから立ち上がり、応接用のデスクとソファの置かれた場所へと移動する。

 しつこい経営統合の誘いは今日で必ず終わらせる。これ以上は付き合っていられない。

 秘書とともに入室してきた東雲社長を俺は見据えた。


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