魔力を固めると箱になるんだもん
 そう言って、一通りの魔力を具現化し、そのすべてを立方体にしたあたしは、相当珍しいと言われつつ、一応適正は「木だな」ということで落ち着いた。

「木かあ。地味だな」

 素直な感想を述べると、お父さんたちがあたしの魔力を見分しながら「そんなことはない」という。――と、ふいにラベンダーさんが小さく「あら?」と言うのが聞こえた。

「どうしました? 何か問題でも?」

 不安そうな声で問うお父さんに、ラベンダーさんが綺麗な眉を寄せる。

「あの、多分なんですけど、この魔力、中は空ではありませんか?」
「えっ?」
「ああ!」

 お父さんが驚きの声をあげ、あたしは逆に(よく気が付いたな)とニコニコした。
 二人の前であたしは一番大きく出来た木魔法の塊をパカッと開けて見せる。ラベンダーさんが言うとおり、これは外側だけで中は空っぽなのだ。

「なっ……」

 二人が呆然としてるのは、魔力の塊を開けるなんて非常識なことをしたからだろうね。

「お父さん、あたしは生まれつき魔力が少ないじゃない?」

 あえて娘として話すと、お父さんがその通りだと頷いた。魔力の塊が大きく作れたから、成長したと思ってたんだろうね。

「でもって、あたしは魔力を球体にできないの。難しくて、頑張って丸めると、小石より小さくなっちゃうのね」
「そうなのか?」
「うん、実はそうなの」
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