【完結】恋はあの人に、堕ちたのは君に。〜今日も意地悪な同期の腕の中で〜

【番外編】これからも、ずっと。

※本編より、あとのお話です。




昼休み。


有紀は、会社の敷地にあるベンチで、ぼんやりコーヒーを口に運んでいた。


心地よい風に頬を撫でられ、思わずひと息つく。


「有紀さん……! 隣いいですか?」



聞き慣れた声に顔を上げると、後輩の、田中美紅がココアを持って立っていた。



「うん。どうぞどうぞ」


「ありがとうございます!」



軽やかに有紀の隣に腰を下ろすと、彼女はなぜかニヤニヤしている。


「……? どうしたの?」


「いえいえ〜。有紀さんに、ちょっと聞きたいことがありまして」


「うん?」



首を傾げながらコーヒーを口に含んだ、その瞬間――



「……もしかして、黒瀬さんと付き合ってます?」


「……っ!」



思わず吹き出しかけて、危うくコーヒーをこぼすところだった。



「えっ、な、なんで……?」



隠すのが下手な性格が災いして、あからさまに動揺してしまう。



(し、仕事中、そんなに態度に出てた……?)
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