【完結】恋はあの人に、堕ちたのは君に。〜今日も意地悪な同期の腕の中で〜
「ふふふ〜。私の目は誤魔化せませんよ?」


美紅ちゃんは得意げに口角を上げた。


「黒瀬さんが有紀さんを見てる時の表情……あれ、完全に彼氏の顔です!」


「か、彼氏の……顔?」


「そうですそうです。資料見てるフリして、有紀さんばっかり目で追ってますもん」


「えぇぇ……」



(全然気づかなかった……)



「たぶん、私ぐらいしか気づいてないかもですけどね? 人間観察が趣味なので」


「な、なにその趣味……」


顔から火が出そうなほど赤くなっていく。


にやにやと頬杖をつきながら、美紅ちゃんはさらに爆弾を落とした。



「でも、意外でした。私、てっきり有紀さんは高峰さんが好きなのかな〜って思ってたんですよ」


「……っ!」


心臓が大きく跳ねる。



「で、多分高峰さんも有紀さんのこと好きなんじゃないかなって。両想いっぽいなぁ〜って……まあ、あくまで私の妄想程度なんですけど!」


「……!?」


(ど、どこまで鋭いのこの子………っ)


一瞬、言葉を失う。過去を見透かされたようで、胸の奥がざわついた。


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