エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する
 夫は、満面の笑みを浮かべる娘を優しく目元を綻ばせて見つめる。
 その姿は、誰がどう見ても子ども達を大切に思う父親だ。

 ――涼花は初めて出会った時から、純司さんに懐いていたけれど……。

 より絆が深まったことに安堵しながら、彼の身を案じてある提案を試みる。

「2人を抱き上げたまま帰宅するのは、大変ですよね? せめて、荷物だけでも……」
「いや。これくらいどうってことない。先生方。身内が騒ぎを起こし、大変申し訳ございませんでした」
「いえいえ。こちらこそ、トラブルを未然に防げず……」

 私達は何度も先生に謝罪を繰り返したあと、子ども達を連れて帰路に就いた。
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