エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する
「怖がらせて、すまなかった。もう、心配いらない」
「はい……っ! 大事にならなくて、本当によかったです……!」
大声で泣き叫べば、せっかく気持ちよく眠っている子ども達が起きてしまう。
私は声を押し殺し、静かに彼の胸元で涙を流した。
「落ち着いたか」
「はい……」
「これまで、僕の事情を話す機会がなかったからな。父親の登場には、驚いただろう」
「そう、ですね……。でも、もう……。終わったことですから……」
「聞かなくても、いいのか」
「大事なのは過去ではなく、今ですので……」
大好きな純司さんのことなら、なんでも知りたい。
そう思う気持ちはゼロではないけれど……。
今まで話してこなかったのであれば、あんまり伝えたくないと考えるべきだ。
無理強いをして、彼の負担にだけはなりたくなかった。
「幼い頃から許嫁のいる生活が当たり前なほど、裕福なご家庭出身だとわかれば、それだけで充分です」
「澄花……」
純司さんの現在に至るまでの歩みを知れば、自分との間にある埋められない差を突きつけられるような気がして、嬉しさよりも苦しさで押し潰されてしまいそうになる。
そんな気がしたからこそ、あえて過去を聞こうとは思わなかった。
「はい……っ! 大事にならなくて、本当によかったです……!」
大声で泣き叫べば、せっかく気持ちよく眠っている子ども達が起きてしまう。
私は声を押し殺し、静かに彼の胸元で涙を流した。
「落ち着いたか」
「はい……」
「これまで、僕の事情を話す機会がなかったからな。父親の登場には、驚いただろう」
「そう、ですね……。でも、もう……。終わったことですから……」
「聞かなくても、いいのか」
「大事なのは過去ではなく、今ですので……」
大好きな純司さんのことなら、なんでも知りたい。
そう思う気持ちはゼロではないけれど……。
今まで話してこなかったのであれば、あんまり伝えたくないと考えるべきだ。
無理強いをして、彼の負担にだけはなりたくなかった。
「幼い頃から許嫁のいる生活が当たり前なほど、裕福なご家庭出身だとわかれば、それだけで充分です」
「澄花……」
純司さんの現在に至るまでの歩みを知れば、自分との間にある埋められない差を突きつけられるような気がして、嬉しさよりも苦しさで押し潰されてしまいそうになる。
そんな気がしたからこそ、あえて過去を聞こうとは思わなかった。