エリート弁護士は秘密の双子ごと、妻を寵愛する
「純司~!」
ある日の昼下がり。
僕の姿を目にした葵が、満面の笑みを浮かべて飛びついてきた。
「いつまで許嫁を、放置しているつもりなのかなぁ? あたしもそろそろ、我慢の限界なんだけど?」
彼女は首筋に絡みついて、こちらの唇を奪おうと試みる。
そんな葵の攻撃を許すはずもなく、僕は「これ以上近づくな」と命じるように剣呑な表情で睨みつけた。
「君と僕の関係は、随分と前に終わりを告げたはずだが」
「あんな一方的に別れを告げられて、あたしが納得できるはずないじゃん! ねぇ。どうして今さら、ご両親に反抗したの?」
ここで素直に真実を告げるか、かなり迷った。
本気で葵が僕の妻になりたいと願っている場合、澄花に危害が及ぶ可能性があったからだ。
「好きな人ができた」
「へぇ? こんなにもかわいい許嫁がいたのに? ほかの女の子を好きになっちゃったんだぁ」
「やめろ」
彼女は身を寄せても突き飛ばされないのをいいことに、遠慮なく身体を密着させてきた。
――はっきり言わなければ、いつまで経っても執着されてしまう。
そんな危機感に駆られ、僕は強めに拒絶の意思を示した。
ある日の昼下がり。
僕の姿を目にした葵が、満面の笑みを浮かべて飛びついてきた。
「いつまで許嫁を、放置しているつもりなのかなぁ? あたしもそろそろ、我慢の限界なんだけど?」
彼女は首筋に絡みついて、こちらの唇を奪おうと試みる。
そんな葵の攻撃を許すはずもなく、僕は「これ以上近づくな」と命じるように剣呑な表情で睨みつけた。
「君と僕の関係は、随分と前に終わりを告げたはずだが」
「あんな一方的に別れを告げられて、あたしが納得できるはずないじゃん! ねぇ。どうして今さら、ご両親に反抗したの?」
ここで素直に真実を告げるか、かなり迷った。
本気で葵が僕の妻になりたいと願っている場合、澄花に危害が及ぶ可能性があったからだ。
「好きな人ができた」
「へぇ? こんなにもかわいい許嫁がいたのに? ほかの女の子を好きになっちゃったんだぁ」
「やめろ」
彼女は身を寄せても突き飛ばされないのをいいことに、遠慮なく身体を密着させてきた。
――はっきり言わなければ、いつまで経っても執着されてしまう。
そんな危機感に駆られ、僕は強めに拒絶の意思を示した。