すべてを失ったはずが、一途なパイロットに秘密のベビーごと底なしの愛で囲い込まれました
「はい、悠里ちゃん。届いていたわよ」

 翌日の昼過ぎになり、叔母に頼まれて買い物に出かけていた。
 帰宅したばかりの私に、叔母が小さくまとめられた花束を差し出してくる。明るい色合いの花ばかりで、かわいらしい雰囲気だ。

「え?」

 とりあえず受け取りはしたものの、意味が分からない。
 私に花束を贈ってくれるような人など思い当たらないし、今日は誕生日でもなんでもない。

「それからこれも」

 まだあるのかと、叔母の手もとを覗く。そこにはそれほど大きくない箱があった。

「誰からだろう?」

「柴崎さんだって」

 再び花束に向けていた視線を、叔母に向ける。目が合った彼女が、いたずらな笑みを浮かべた。

「ほら、開けてみたら?」

「う、うん」

「そっちは花瓶に生けておこうか」

「お願いしていい?」

 花は叔母に任せて、箱を手にする。
 たしかに、送り主は柴崎さんの名前になっていた。おそらく、叔母が家具デザイナーであると言う情報からこの住所を探り当てたのだろう。

 箱の中には、子ども用の小さなリュックと数冊の絵本が入っていた。乗り物、果物、動物と内容はそれぞれで、シールを張りながら遊べるようになっている。

「休憩にしようか」

 叔母に促されて、向かい合わせにソファーに座る。話をしようと決めていたのか、紅茶と常備しているクッキーがすでに用意されている。
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