すべてを失ったはずが、一途なパイロットに秘密のベビーごと底なしの愛で囲い込まれました
「ストール?」
「そう。ちょっといい?」
どうしてこれを私にと戸惑っている間に、柴崎さんが手もとからストールを受け取る。それから彼は、私の肩にそっとかけた。
「うん。よく似合ってる」
一瞬とはいえ、彼と距離が近づいたせいで鼓動が早くなる。褒められたのはお世辞だとわかっているのに、気恥ずかしくて頬が熱くなってきた。
「こ、こんな高級なものをいただくわけには……」
「今日付き合ってくれたお礼だよ」
「でも柴崎さんには、父だけでなく私にもよくしてくれて。私にはなにも返すものがないのに」
何度も父のもとを訪れてくれるし、私を食事にも連れ出してくれた。いくら父に恩を感じているとはいえ、私はその娘にすぎないというのに。
「そんなことないよ。こうして悠里さんと過ごしていると、俺にとってもいい気分転換になる。だから、雄大さんへの感謝だけで君を連れ出しているわけじゃない」
どういう意味かと、思わず顔を上げる。
「受け取ってくれるとうれしい」
甘い笑みを浮かべる彼を前に、拒否する言葉は出てこない。さらに踏み込んで彼の真意を尋ねる勇気も、私にはなかった。
「あ、ありがとう、ございます」
あのお店の商品となれば、かなり高価なものだろう。遠慮する気持ちはなくならないが、これ以上の拒否は失礼になりかねない。
私がお礼を伝えた途端に、彼が笑みを深める。その表情は、これで正解だったのだと自分を納得させてくれた。
「そう。ちょっといい?」
どうしてこれを私にと戸惑っている間に、柴崎さんが手もとからストールを受け取る。それから彼は、私の肩にそっとかけた。
「うん。よく似合ってる」
一瞬とはいえ、彼と距離が近づいたせいで鼓動が早くなる。褒められたのはお世辞だとわかっているのに、気恥ずかしくて頬が熱くなってきた。
「こ、こんな高級なものをいただくわけには……」
「今日付き合ってくれたお礼だよ」
「でも柴崎さんには、父だけでなく私にもよくしてくれて。私にはなにも返すものがないのに」
何度も父のもとを訪れてくれるし、私を食事にも連れ出してくれた。いくら父に恩を感じているとはいえ、私はその娘にすぎないというのに。
「そんなことないよ。こうして悠里さんと過ごしていると、俺にとってもいい気分転換になる。だから、雄大さんへの感謝だけで君を連れ出しているわけじゃない」
どういう意味かと、思わず顔を上げる。
「受け取ってくれるとうれしい」
甘い笑みを浮かべる彼を前に、拒否する言葉は出てこない。さらに踏み込んで彼の真意を尋ねる勇気も、私にはなかった。
「あ、ありがとう、ございます」
あのお店の商品となれば、かなり高価なものだろう。遠慮する気持ちはなくならないが、これ以上の拒否は失礼になりかねない。
私がお礼を伝えた途端に、彼が笑みを深める。その表情は、これで正解だったのだと自分を納得させてくれた。