執愛滾る脳外科医はママと娘を不滅の愛で囲い込む
 彼女のあとを追うようにエレベーターで一階に向かうと、正面玄関前で見知らぬ男性に体を支えられている瑠璃を見つけた。
 瑠璃は頬が赤いし、呂律がうまく回っていないように思える。
 もしかして酔っているのか?
 首を横に振る瑠璃のそばで男性が瑠璃の体を支えている。
「真っ直ぐに歩けてないですよ」
「大丈夫ですよ! あとは帰るだけだから。タクシー乗ったし」
「タクシー? ここロビーですよ。だいぶ酔ってますね。酔いが醒めるまで、俺の部屋で少し休んで行きませんか?」
 はっ?
 部屋に連れ込もうとする男の発言を聞き、黙っていられなかった。
「瑠璃、飲みすぎだ。帰るぞ」
 急いでふたりのもとへと駆け寄り、彼から瑠璃を奪って抱きかかえた。
「あれ……? 蓮斗……くん?」
 眠気に勝てないのか、彼女は目を閉じたままだ。
 すぐに鋭いまなざしを前方に向けると、男はばつが悪そうな顔を浮かべ俯いた。
「彼女が迷惑をかけたようで申し訳ない。あとは俺が引き受けるので」
 まるで恋人のように振る舞い、瑠璃を連れてその場を後にした。
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