バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
 父親と初めてまともに言葉を交わした日から、1か月後。
 私は修道院へ身を寄せることができぬまま、この日を迎えてしまった。

 ――もう少しで、公爵家を誰にも知られずに脱出できそうだったんだけどなぁ……。

『どこに行くんだ?』
『ど、どうしてこんなところにいますの!?』

 朝も夜も、昼も。
 まるで監視しているかのように、こちらが公爵家の敷地外へ出ようとするたびに、どこからともなくダグラスが姿を見せて声をかけて来たのだ。

『企業秘密だ』

 不敵な笑みを浮かべた彼にそう言われては、どうしようもない。

 ――父親は、出禁にすると約束してくれたはずなのに……!

 どうしてこんなことになったのか。
 私はさっぱり理解できぬまま、妹と一緒に馬車へ乗る。

 そうして、妃教育の行われる王城内のレッスンルームへ足を踏み入れた。
< 31 / 114 >

この作品をシェア

pagetop