【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
 ほう、と息を吐いたメレディスにエメリアは聞いた。

「メレディス、無事でよかった。黒い影を追っていったけどそちらは何もなかった?」

 問いかけると、彼女は口をへの字にした。

「渾身の悪演技がむなしい……これでも半分、本気なのですけど」

 軽く空中で指を回したメレディスの手に、手のひらサイズの瓶が現れる。
 小さくなったエメリアはその中にそっと入れられて、コルクの蓋をされた。

「ここから出ないでくださいませ。さらに小さくなれば、存在自体が消えてしまいます」

 ビンは密閉はされているが、苦しくはない。
 改めて自分の手を見れば、形がはっきりしていて小さくなるのも止まっていた。

「さて」

 メレディスが瓶を覗き込んだ。

「どうしてこんなことに?」
「私にもよくわからないのだけど……」

 メレディスがこの場を離れた後の話をする。

 背中に何かがぶつかった感触と、逃げていく黒い蛙。そして彼が悔しがっていたことも。

「なるほど……」

 メレディスはビンを持って周りを見る。

「妖精たちはあちらの世界に逃げたので、これ以上追いかけても時間がかかります。ひとまずフレン様たちと合流したほうがよろしいかと」
「……ええ」
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