【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
彼は見たことのないくらい焦った顔をしている。
「探したぞ」
(嘘でしょ! なんでここに)
腕を掴まれたまま動けずにいると、すぐに騎士が周りを取り囲んだ。
白銀の鎧と剣。王国最強の近衛騎士団だ。
突然の殺伐とした雰囲気に驚く村人たちを、騎士たちがテキパキとひとところに集める。
縄で縛られた村長や村の皆を前にギルフォードが言った。
「……王妃を拐かすとは」
「違います、私が自分でここに……そもそも離縁状を置いて行ったはず!」
言うとギルフォードはしれっと言った。
「燃やした」
「燃やした!?」
頭がくらくらする。
「……ああ、なるほど、それで改めて離縁状が必要で探していたんですね……、待ってください今書くので」
手を取られる。
顔を上げると、意外にも真剣な表情のギルフォードがいた。悲しそうに眉をひそめている。
心臓がひとつ跳ねた。
どうしてそんな縋るような目でエメリアを見るのだろう。
◇
ギルフォードは、手を取られてびっくりしている表情のエメリアを見た。
娶った時は美しいが大人しく面白みのない女としか考えなかった。
公爵家という肩書と、主張しない娘。それが都合が良かった。
しかし今目の前にいるエメリアは、公爵家や王宮にいるときとはまるで違っていた。
腰まで伸びるプラチナブロンドの髪を無造作にまとめ、土と汗にまみれている姿はいっそう美しく見える。
「探したぞ」
(嘘でしょ! なんでここに)
腕を掴まれたまま動けずにいると、すぐに騎士が周りを取り囲んだ。
白銀の鎧と剣。王国最強の近衛騎士団だ。
突然の殺伐とした雰囲気に驚く村人たちを、騎士たちがテキパキとひとところに集める。
縄で縛られた村長や村の皆を前にギルフォードが言った。
「……王妃を拐かすとは」
「違います、私が自分でここに……そもそも離縁状を置いて行ったはず!」
言うとギルフォードはしれっと言った。
「燃やした」
「燃やした!?」
頭がくらくらする。
「……ああ、なるほど、それで改めて離縁状が必要で探していたんですね……、待ってください今書くので」
手を取られる。
顔を上げると、意外にも真剣な表情のギルフォードがいた。悲しそうに眉をひそめている。
心臓がひとつ跳ねた。
どうしてそんな縋るような目でエメリアを見るのだろう。
◇
ギルフォードは、手を取られてびっくりしている表情のエメリアを見た。
娶った時は美しいが大人しく面白みのない女としか考えなかった。
公爵家という肩書と、主張しない娘。それが都合が良かった。
しかし今目の前にいるエメリアは、公爵家や王宮にいるときとはまるで違っていた。
腰まで伸びるプラチナブロンドの髪を無造作にまとめ、土と汗にまみれている姿はいっそう美しく見える。