【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
(なんかそういう昔話があったような……?)

「お母さま!」

 何が閃きかけたところで、執務室にフレンが飛び込んできた。その後ろにはイヴァンの姿もある。

「フレン!?」

 ふと頭上を見れば、部屋の中を妖精が飛んでいた。盗み聞きをされたようだ。

「おかあさま、どこですか」

 しかし彼女にはやはり姿が見えないらしい。

 けれどギルフォードやメレディスの視線の先にいたエメリアを、フレンは見事な反射神経で捕まえた。

 泣きながら、掴む手に力を込める。

「っ、ぐ!」
「行ってはダメです、今のおかあさまのことも、フレンは構いませんから!」
「フレン様、力を弱めて!」

 メレディスの声にハッとしたようにフレンが顔を上げる。

 危うく握り潰されかけたエメリアは、フレンの小さな手の中で愛しい娘を見上げた。

「……毒リンゴ」

 今の刺激でむしろ頭がすっきりした。
 エメリアは皆を見上げた。

「身体を取り戻すうえに、寿命をどうにかする方法、思いついたかもしれません」
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