【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
「あ、いえ、僕は部屋に……」
「使節団の方には伝えています。廊下は寒いですし、風邪を引かせるわけにはいきませんから」
ベッド脇に座って、「失礼します」と言ってエメリアは彼の黒い髪を撫でた。
「……おやすみなさい、イヴァン殿下」
イヴァンは布団の中で身をこわばらせていたが、撫でているとすぐにとろとろとその瞼が降りてきた。
しばらくしてそっと手を離すと、彼はすでに目を閉じて眠っていた。
隣でフレンもぐっすりだ。
それにしても、子ども時代の二人が並んで寝ている姿を見られるなんて、なんて贅沢なのだろう。
小さなランプの灯りに照らされる愛らしい姿をしばらく眺めて、エメリアもフレンの隣に横になった。
――できれば、彼らの未来が明るい光であふれていますように。
そう願って、エメリアは一人で笑ってしまった。
この物語のヒロインとヒーローなのだ。二人の未来は、ハッピーエンドに決まっている。
◇
翌朝。
エメリアはギルフォードに呼び出された。
「使節団の方には伝えています。廊下は寒いですし、風邪を引かせるわけにはいきませんから」
ベッド脇に座って、「失礼します」と言ってエメリアは彼の黒い髪を撫でた。
「……おやすみなさい、イヴァン殿下」
イヴァンは布団の中で身をこわばらせていたが、撫でているとすぐにとろとろとその瞼が降りてきた。
しばらくしてそっと手を離すと、彼はすでに目を閉じて眠っていた。
隣でフレンもぐっすりだ。
それにしても、子ども時代の二人が並んで寝ている姿を見られるなんて、なんて贅沢なのだろう。
小さなランプの灯りに照らされる愛らしい姿をしばらく眺めて、エメリアもフレンの隣に横になった。
――できれば、彼らの未来が明るい光であふれていますように。
そう願って、エメリアは一人で笑ってしまった。
この物語のヒロインとヒーローなのだ。二人の未来は、ハッピーエンドに決まっている。
◇
翌朝。
エメリアはギルフォードに呼び出された。