【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
 慌ててエメリアは、落ちてきたその小さな身体を受け止めた。

「フレン、ど、どうしてここに」
「……おかあさまにつけているようせいさんから、ほうこくがありました」
「えっ」

 妖精がついていたなんて初耳だ。

(いえ、それよりも原作のヒロインとラスボスがまさかここで会うなんて……っ、?)

 青ざめてメレディスを見る。
 しかし、そこにいたのは占い師ではなくメガネをかけたメイドだ。

 いつのまにか彼女の服が変わっている。

 頭にはてなを浮かべるエメリアの腕の中で、フレンが眉根を寄せた。

「ひとではない気配がします」

 そんなことまでわかるのか。
 日々の娘の成長にしみじみしつつ、エメリアはメレディスを紹介した。

「ええと、埃妖精でおかあさまを助けてくれた人よ」
「メレディスと申します。今日からエメリア様の侍女としてお世話になります」
「……えっと、……ええ……そういうことに……」

 そんな話だっただろうか。戸惑いながら頷くと、フレンがさらに眉をひそめた。

「わるいようせいさんの……?」
「あ、わるいと決まったわけでは」

 そこでフレンがもぞもぞ動いて、エメリアの腕から下りて地面に立つ。
 じっとメレディスを見上げていた彼女は――メレディスに頭を下げた。

「おかあさまをたすけてくれて、ありがとうございました!」
「……っ」
「っ」

 元気なフレンの様子に、メレディスと同時にエメリアは口を押さえた。
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