【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
「……」

 そこでギルフォードはようやく力を抜いた。

「………調査をして、それが本当なら村への妖精避けを強化しなければな」

 ギルフォードの言葉にホッとする。何より、エメリアの言葉を信じてくれたのが嬉しい。

 だが、悪い妖精たちは何がしたかったのだろう。
 もしかして、妖精の愛し子であるフレンを害そうとしたのでは。

(いえ、決めつけてはいけないわ)

 メレディスが戻ってきたら確認しよう。そして今はそれよりも……。

「おかえりなさい」

 イヴァンに言って、エメリアはおかえりのハグをしようと手を広げる。
 前より背が伸びた頼もしい彼は、頬を染めて咳払いをした。

「いえ。前のような特別扱いはしないでほしいです。留学生のひとりとして扱ってくだされば……」
「はい、ぎゅー」

 しゃがんで、問答無用で彼を抱きしめる。

「……助けてくださって、ありがとうございます」
「フレンも!」
「ええ」
「君は助けられた側だろう」
「うるさいですよ」

 相変わらずの二人を抱きしめる。
 そこでふと影が落ちた。見上げるとそこにいたのはギルフォードだ。

 そして、地面に膝をついたギルフォードが、子どもたちごとエメリアを抱きしめた。

「陛下も、ありがとうございます」

 なんとなく、くすぐったくて笑ったそのとき。



 とん、とエメリアの身体に小さな衝撃が走った。



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