漆黒の花嫁 ーその手をもう一度
5 婚姻の儀
ユリアがセルビアを見送った後、正門の方を振り返ると、門番の隣に侍女がひとり立っていた。
「長旅、ご苦労さまでございました、ユーハイム国の王女様。侍女のアリシアでございます」
丁寧に一礼すると、息つく間もなく言葉を続けた。
「早速ではございますが、ニ時間後に婚姻の儀が行われます。準備に取りかかりますので、控え室までお越しいただけますでしょうか」
そう言い終えると、すぐに歩き出してしまった。
ユリアは慌てて、その背中に声をかけた。
「あ、あの……はじめまして。ユリア・シュバルツァーと申します。これから、お世話になります」
「とんでもございません。とにかく今は急ぎましょう」
ほとんど会話らしい会話もないまま控え室へ案内されると、そこからは息つく暇もなく準備が始まった。
ドレスを整え、髪を結い、化粧を施され――気づけば、一時間ほどが経っていた。
「長旅、ご苦労さまでございました、ユーハイム国の王女様。侍女のアリシアでございます」
丁寧に一礼すると、息つく間もなく言葉を続けた。
「早速ではございますが、ニ時間後に婚姻の儀が行われます。準備に取りかかりますので、控え室までお越しいただけますでしょうか」
そう言い終えると、すぐに歩き出してしまった。
ユリアは慌てて、その背中に声をかけた。
「あ、あの……はじめまして。ユリア・シュバルツァーと申します。これから、お世話になります」
「とんでもございません。とにかく今は急ぎましょう」
ほとんど会話らしい会話もないまま控え室へ案内されると、そこからは息つく暇もなく準備が始まった。
ドレスを整え、髪を結い、化粧を施され――気づけば、一時間ほどが経っていた。