漆黒の花嫁 ーその手をもう一度
「本日、我が国はアルジール国に敗戦を宣言した。その条件として、王女を一人差し出すこととなった。お前をここまで生かしておいたのは、このような時のためだ。出発は明日。準備しておけ」
椅子に腰掛けたまま、シルクベイン王は娘を見下ろし、淡々と言い渡した。
ユリアはその言葉を受け止めると、静かに頭を下げた。
「かしこまりました、お父様。今まで……ありがとうございました。どうぞお元気で……」
そう告げて執務室を後にしたユリアは、王宮の端にある自室へ戻った。
出発の為の仕度を整えた後、ユリアは自室のバルコニーに出ると月を見上げた。
これまで過ごしてきたユーハイム国での日々が、次々と思い出されていった。
椅子に腰掛けたまま、シルクベイン王は娘を見下ろし、淡々と言い渡した。
ユリアはその言葉を受け止めると、静かに頭を下げた。
「かしこまりました、お父様。今まで……ありがとうございました。どうぞお元気で……」
そう告げて執務室を後にしたユリアは、王宮の端にある自室へ戻った。
出発の為の仕度を整えた後、ユリアは自室のバルコニーに出ると月を見上げた。
これまで過ごしてきたユーハイム国での日々が、次々と思い出されていった。