結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
熱い眼差しを向けられてしまえば、私だって「はい」と言いたくなる。それにテロス展そのものにも興味がある。
「あなたの婚約者に頼みなさいよ……」
いじわるな言い方をした自覚はあった。だが、彼がどこかの令嬢と婚約しているという話は聞いていない。
ただそれを公表していないだけで、もしかしたら婚約しているかもしれないし、はっきりと聞いたことがないからわからない。
だからこれはある種の賭けでもあった。
「残念ながら、そういった相手はいないんだよ。兄も学園在学中は勉学に励めと言ってるしね。だから好きな人を誘えって言われたんだが……」
好きな人と言われてしまえば、私の顔はかっと熱くなる。そういう意味ではないだろう、とわかっているつもりなのに、どこか期待してしまう自分が恥ずかしい。
「好きな人って……つまり、誰かを適当に誘えってことでしょう?」
「まぁね。だけど、どうせ行くなら絵画に詳しい人のほうがいいだろう? 互いの教養を高め合うためにも。それにイレーヌと一緒なら話も弾むだろうし。『絵画で学ぶ王国の歴史』なんていう本を読んでいるくらいだしな」
「あなたの婚約者に頼みなさいよ……」
いじわるな言い方をした自覚はあった。だが、彼がどこかの令嬢と婚約しているという話は聞いていない。
ただそれを公表していないだけで、もしかしたら婚約しているかもしれないし、はっきりと聞いたことがないからわからない。
だからこれはある種の賭けでもあった。
「残念ながら、そういった相手はいないんだよ。兄も学園在学中は勉学に励めと言ってるしね。だから好きな人を誘えって言われたんだが……」
好きな人と言われてしまえば、私の顔はかっと熱くなる。そういう意味ではないだろう、とわかっているつもりなのに、どこか期待してしまう自分が恥ずかしい。
「好きな人って……つまり、誰かを適当に誘えってことでしょう?」
「まぁね。だけど、どうせ行くなら絵画に詳しい人のほうがいいだろう? 互いの教養を高め合うためにも。それにイレーヌと一緒なら話も弾むだろうし。『絵画で学ぶ王国の歴史』なんていう本を読んでいるくらいだしな」