御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
「私が辞めなさいと言ったからよ。宏斗の人生を成功に導いてあげられるのは、母親である私しかいないの。それがわかっているからあの子も従ったのよ。私が水沢さんと別れるように言ったらそうするわ」
本当に母親のひと言で、子供の頃から打ち込んでいたものを辞めてしまったのだろうか。
すぐには信じられない。
渚の目に映る宏斗は頼もしい人だ。
自分で考えずに重要な決断をするとは思えなかった。
けれども彼の母親の笑みは自信に満ちていて嘘をついているように見えず、心が揺れそうになって慌てた。
(で、でも、宏斗さんは私をお父様に紹介しようとしてくれている。お母様が反対していても、大丈夫だってきっと言ってくれる)
渚が不安に思う時、いつも彼は『大丈夫だよ』と優しく励ましてくれた。
今回もそう言ってくれるはずだと思っていると、見透かしたように彼の母親が付け足した。
「それともうひとつ、あなたに教えたいことがあるわ。宏斗は窮地に陥っている時ほど『大丈夫、心配いらない』と言う性格なのよ。自分を励ますためなのよね。あの子がそう言った時は、迷っているんだと察してあげて」
(そうだったんだ……)
本当に母親のひと言で、子供の頃から打ち込んでいたものを辞めてしまったのだろうか。
すぐには信じられない。
渚の目に映る宏斗は頼もしい人だ。
自分で考えずに重要な決断をするとは思えなかった。
けれども彼の母親の笑みは自信に満ちていて嘘をついているように見えず、心が揺れそうになって慌てた。
(で、でも、宏斗さんは私をお父様に紹介しようとしてくれている。お母様が反対していても、大丈夫だってきっと言ってくれる)
渚が不安に思う時、いつも彼は『大丈夫だよ』と優しく励ましてくれた。
今回もそう言ってくれるはずだと思っていると、見透かしたように彼の母親が付け足した。
「それともうひとつ、あなたに教えたいことがあるわ。宏斗は窮地に陥っている時ほど『大丈夫、心配いらない』と言う性格なのよ。自分を励ますためなのよね。あの子がそう言った時は、迷っているんだと察してあげて」
(そうだったんだ……)