御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
彼の母親が渚との結婚を反対していることを、知っているのだろうか。
親戚や仕事関係者よりも母親への挨拶を後回しにしたのは、認めてくれないのをわかっているからなのかもしれない。
ということは、母親が反対しても渚と結婚する気でいるのだろう。
(それなら私、身を引かなくてもいい?)
落ち込んでいた気持ちがほんの少し盛り返し、うつむけていた顔を上げた。
すると、なんの店かわからない看板が車窓を流れる。
インパクトのある黒く太い字体で『あなたの夢を叶えます』と書かれていて、それを見てまた顔を下げる。
(宏斗さんの夢はお父様の後を継ぐことだって言ってた。結婚相手が私だと叶わないの?)
十五分ほどして、悩んだまま自宅に着いた。
玄関を開けると微かに美味しそうな香りがする。
「ただいま……」
そっとリビングに入ると、宏斗がキッチンに立っていて目を瞬かせた。
「おかえり。おつかれさま。昼食を作ってみたんだ」
驚いてキッチンへ行くと、トマトソースのスパゲッティがふたり分の白い皿に盛りつけられていた。
「おいしそう。ありがとうございます」
親戚や仕事関係者よりも母親への挨拶を後回しにしたのは、認めてくれないのをわかっているからなのかもしれない。
ということは、母親が反対しても渚と結婚する気でいるのだろう。
(それなら私、身を引かなくてもいい?)
落ち込んでいた気持ちがほんの少し盛り返し、うつむけていた顔を上げた。
すると、なんの店かわからない看板が車窓を流れる。
インパクトのある黒く太い字体で『あなたの夢を叶えます』と書かれていて、それを見てまた顔を下げる。
(宏斗さんの夢はお父様の後を継ぐことだって言ってた。結婚相手が私だと叶わないの?)
十五分ほどして、悩んだまま自宅に着いた。
玄関を開けると微かに美味しそうな香りがする。
「ただいま……」
そっとリビングに入ると、宏斗がキッチンに立っていて目を瞬かせた。
「おかえり。おつかれさま。昼食を作ってみたんだ」
驚いてキッチンへ行くと、トマトソースのスパゲッティがふたり分の白い皿に盛りつけられていた。
「おいしそう。ありがとうございます」