御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
淡いピンク色のパジャマを着た渚はベッドライトのみをつけた部屋の中で、ベッドに正座をしていた。

宏斗は今、シャワーを浴びている。

(時間が経つほど言いにくくなりそう。宏斗さんが戻ってきたら、今度こそ相談しないと)

緊張が高まり、鼓動が落ち着かない。

しばらくしてドアが開き、Tシャツ姿の彼が部屋に入ってきて目を見開いた。

「またそれ?」

なにに驚かれたのかわからずに目を瞬かせると、宏斗が渚の方を向いてベッドに腰かけた。

「初めて渚を抱いた夜にタイムスリップしたのかと思ったよ」

(あっ……)

緊張しながら彼を待っていた初夜も、同じ姿勢だったのを思い出して頬が熱くなった。

「今も緊張してるってこと? どうして?」

宏斗に手を握られた。

話を切り出せる雰囲気なのに、開いた口を閉じてしまった。

相談すれば宏斗はなにか対処しようと思うだろう。

迷惑をかける気がしてなかなか言い出せない。

(やっぱり、今日は無理かも……)

すると渚の手を握る力が強まった。

「話してくれるまで待ってる」

(このままじゃ、宏斗さんの睡眠時間がなくなる。どうしよう。なにか話さないと)

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