御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
初診だからか既往歴やアレルギーの有無など書くものが多かった。

問診票も二十項目くらいを埋めなければならず、待合室のベンチシートに座って記入する。

もう少しで書き終わると思った時、女性限定の質問項目でボールペンを持つ手が止まった。

【現在、妊娠中または授乳中の方はお知らせください】と書かれていた。

(そういえば、しばらく生理が来ていないような……)

急いで携帯画面にカレンダーを表示させて記憶を遡る。

(先月は来てない。たしか先々月の始めくらいに……えっ?)

悩んでいたから生理が来ていないことまで気が回らなかったが、最近感じている体調不良の症状が巷によく聞くつわりに似ていると気づいてハッとした。

(私、妊娠してるの!?)

宏斗はいつも避妊してくれているので違うかもしれない。

それを確かめるために受診しなければならないのは内科ではなく、産婦人科のようだ。

渚は慌てて立ち上がり、診察をキャンセルして外へ出た。

近くに産婦人科はないので、携帯で調べて電車でふた駅先の病院を目指す。

< 136 / 222 >

この作品をシェア

pagetop