御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
リクエストがなかったから向こうの空港の免税店で、喜んでもらえそうなものをあれこれと購入した。

洋服に化粧品、バッグ、菓子、ダイヤのネックレスもある。

花のモチーフがついたそのネックレスを、帰宅したら渚の首につけてあげようと口角を上げた。

タクシーで三十分ほど走り自宅マンションに着くと、外はすっかり暗くなっていた。

エレベーターで最上階へ。はやる気持ちを抑えて開錠し、玄関に入る。

「ただいま」

大きめの声で言ったのに、家の中は暗くシーンとして渚が出てくる気配はない。

おかしいと思いつつ彼女の姿を探したが、どこにもいなかった。

(買い物か?)

二日前に出張先から電話をした時に帰国日は話した。

渚の性格を考えると、他に予定を入れずに自宅で待っていてくれそうな気がしたのだが。

とりあえず汗をかいているので寝室で部屋着に着替え、携帯を手に取った。

渚にもう一度電話をかけると、廊下側から着信音が聞こえて驚いた。

(携帯を忘れて外出したのか?)

音のする方へ進み、リビングに入る。

ソファの前のローテーブル上で携帯を見つけ、その横に封筒が置いてあるのに気づいた。

< 156 / 222 >

この作品をシェア

pagetop