御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
(でも、本当にお世話になっていいの? 友人の妹というだけなのに)
元来、人を頼るのが苦手でじっと耐える性格だ。
すぐには頷けずに迷っていると、宏斗が寂しげな顔をした。
「つらくても連絡をくれなかったという事実が、俺をどう思っているのか教えてくれているよな。頼りがいがない男ですまない」
「あっ、違うんです。連絡先のメモは捨てられてしまって……」
『困った時は連絡して。渚ちゃんの力になりたい』
そう言って渡してくれた連絡先は大切にバッグにしまっておいたのだが、葬儀のあとに繁史に見つけられて破り捨てられた。
その時に携帯電話に登録していたほとんどの友人の連絡先も削除された。
きっと渚から夫婦関係を相談できる人を奪おうとしたのだろう。
「頼りがいがないだなんて思っていません」
焦りながら否定する。宏斗はいつだって優しく頼もしく輝いた存在だった。
競泳の大会では兄を応援したが宏斗にも勝ってほしかった。小学生の子供心でも宏斗が眩しくて、密かに胸をときめかせていたのを覚えている。淡い初恋だ。
元来、人を頼るのが苦手でじっと耐える性格だ。
すぐには頷けずに迷っていると、宏斗が寂しげな顔をした。
「つらくても連絡をくれなかったという事実が、俺をどう思っているのか教えてくれているよな。頼りがいがない男ですまない」
「あっ、違うんです。連絡先のメモは捨てられてしまって……」
『困った時は連絡して。渚ちゃんの力になりたい』
そう言って渡してくれた連絡先は大切にバッグにしまっておいたのだが、葬儀のあとに繁史に見つけられて破り捨てられた。
その時に携帯電話に登録していたほとんどの友人の連絡先も削除された。
きっと渚から夫婦関係を相談できる人を奪おうとしたのだろう。
「頼りがいがないだなんて思っていません」
焦りながら否定する。宏斗はいつだって優しく頼もしく輝いた存在だった。
競泳の大会では兄を応援したが宏斗にも勝ってほしかった。小学生の子供心でも宏斗が眩しくて、密かに胸をときめかせていたのを覚えている。淡い初恋だ。