御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
「色々と条件をつけての融資だから安心してくれ」

叔父に言われるがままに多額の資金を貸したわけではないそうだ。

コンサルティング会社に依頼し、新店舗を含めた叔父の事業のすべてを見直し、助言通りに実行することを条件にしたそうだ。

その他にも融資は今回限りと約束させ、弁護士を入れて公正証書にした。

その中には渚についての取り決めも入れたという。

「私について、ですか?」

「ああ。渚の交友関係、結婚、地元への帰省に干渉しないこと。金銭や労働力をあてにした援助要求をしないこと。口調に気をつけることも入れておいたよ。渚を困らせたり怖がらせたりした時の罰則もつけたから、二度としないだろう。これで君の叔父さんの問題は解決としていいよな?」

驚きながら頷く。

宏斗は一度の融資と引き換えに今後、渚が二度と叔父に振り回されないようにしてくれた。

渚にとって叔父は昔も今も逆らうのが難しい怖い存在なので、そんなことができるなんて信じられないといった心境だった。

(宏斗さんはすごいのね)

交渉力というのだろうか。もとから頼もしい人だとは思っていたけれど、渚の想像が及ばないほどだった。

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