御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
「それをするのに時間がかかったから迎えに来るのが遅くなってしまったんだ。すまない」

宏斗が渚の大きなお腹を見ながら申し訳なさそうに眉尻を下げた。

由奈から渚の居所を早くに聞いていたが、叔父の問題を解決しないと渚はまた行方をくらますかもしれないと思い、叔父と交渉を先にしたという。

その間、渚が無理をしないように由奈や吉見社長、今の職場の社長に見守りをお願いしていたそうだ。

「えっ、社長と吉見社長もですか?」

吉見社長には渚の行方は知らないと一度言われたが、由奈から話を聞いたあとに再訪問してすべて知っているという事情を話し、渚を取り戻す手伝いを頼んだという。

話し合う中で宏斗は信頼できると判断した吉見社長が、今の職場の社長にも協力をお願いしてくれたそうだ。

(じゃあ、宏斗さんが迎えに来るって、社長は知っていたんだ……)

今の職場の社長も女性だ。

困っていることはないかといつも気にかけてくれていたのは、渚がシングルマザーで双子を妊娠中だからだけでなく、宏斗に頼まれてのことだったようだ。

由奈と吉見社長から毎週連絡が来ていたのも、そういうことだったのだと今わかった。

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