御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
こんなに親身になってくれる人がいるんだと思うと、胸の中に光が灯るような心地がした。



翌日、渚は宏斗の運転で朝日が昇ったばかりの静かな街を走っている。

乗り心地が抜群なSUVは車種に詳しくない渚でも知っている国産の高級車だ。

海外でも高く評価されて人気があるので、盗難に気をつけるようにとニュース番組で注意喚起がされていたのを覚えている。

今、向かっている先は渚の自宅があるアパートだ。

生活に必要な衣類や日用品を取りに行こうとしている。

短気なところのある繁史が朝まで渚を待ち伏せていることはないと思うけれど、もしかしているかもしれないと思うと緊張する。

けれども別のことも気になって、助手席から運転中の宏斗の横顔をチラチラと見ていた。

赤信号で車を止めた宏斗と目が合ってしまう。

「俺の顔になにかついてる?」

どうやらこっそり見ていたのがバレていたらしい。

「すみません。あの、聞いてもいいですか?」

昨夜から気になって仕方ないので、勇気を出してみる。

「なんでもどうぞ」

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