御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
「作りたいんです。お役に立てれば、ここにいていいと思える気もしますし」

仕事で夕食時に不在のこともある。そんな日は温めればすぐに食べられる状態で冷蔵庫に入れておこうと考え、ふと気づく。

「あっ、外食が多いと言ってましたよね。作った方が迷惑ですか? 勝手なことを言ってすみません」

「渚ちゃんが作ってくれるなら喜んで家で食べるよ。接待や会食が入っている時は連絡する。それでお願いできる?」

「はい!」

張り切って返事をすると宏斗に笑われた。

(子供っぽかった?)

恥ずかしくて視線をさ迷わせる。

「すみません……」

「どうして謝るの? やっと笑顔を見せてくれたと思って喜んだんだよ。君の笑顔を守りたい。そのためには岩淵をどうにかしないといけないな」

宏斗が声を低くすると、和やかだった朝食の雰囲気が急に張り詰めた。

厳しい裁判官のような顔をした彼がテーブル上で指を組む。

優しい彼しか知らないので、そういう顔もするのかと驚いていた。

「離婚時に関わった弁護士の連絡先を教えてくれ。俺から連絡しよう。君への接近禁止についてはどうなっているんだ?」

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