御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
それを期待しているが、婚姻中の暴君のような彼の性格を思うと楽観すぎる気もしていた。



宏斗と一緒に暮らして三日が経った。

今日のレバロのシフトは十一時から十七時までの早番だ。

ホールスタッフは遅番しか出られない学生アルバイトの方が多いので、渚は早番が多い。

急な欠員が出た日は両方通して出る時もある。

宏斗の自宅からレバロまでは歩いて十五分ほどだ。

彼にも言われたように周囲に気をつけながら歩き、繁史に会うことなく無事に店に着いた。

「おはようございます」

時刻は十時四十五分。店内に誰もいないので首を傾げた。

いつもならオーナー夫妻と厨房スタッフがもうひとり、ランチの仕込みや開店準備をしている時間なのだが。

しかしドアが開いていたし照明もついているのでどこかにいるはずで、着替えのためにロッカールームへ向かった。

スタッフオンリーの狭い通路沿いには事務室もある。

事務机と書棚、パソコンやファックスなどがあるだけの三畳ほどのその小部屋に、窮屈な体勢で三人が入っているので目を瞬かせた。

椅子に座ってパソコンを操作しているのは厨房スタッフの若い男性だ。

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