御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
携帯を出して確認した彼が微かに眉根を寄せている。
「すまないが、ここで少し待っていて。電話してくる」
「はい」
(困ったような顔をしていたけど、仕事の電話かな……)
ビルの外で携帯を耳に当てている彼の後姿がここから見える。
もし忙しいなら食事をせずに帰っても構わないと思いながら静かに待っていると、宏斗が戻る前にエレベーターが到着して扉を開けた。
中には男性がひとり乗っていて、邪魔にならないよう一歩横にずれた。
降りようとしているその男性の顔をなにげなく見て、息が止まりそうになった。
(繁史さん!?)
ハイブランド品を身にまとっているからか、彼は渚に気づいていない。
ということは渚を捜してここにいるわけではなさそうだ。
紺色のスーツ姿で黒革の手提げ鞄を持っているので、もしかすると仕事でこのビル内のどこかの会社を訪問していたのかもしれない。
(ど、どうしよう)
ビクッと体を震わせてしまったせいで繁史の視線がこちらに向き、目を見開かれた。
直後に鼻の付け根に皺を寄せ、渚に向けて手を伸ばしてくる。
逃げようとしたけれど遅かった。
「すまないが、ここで少し待っていて。電話してくる」
「はい」
(困ったような顔をしていたけど、仕事の電話かな……)
ビルの外で携帯を耳に当てている彼の後姿がここから見える。
もし忙しいなら食事をせずに帰っても構わないと思いながら静かに待っていると、宏斗が戻る前にエレベーターが到着して扉を開けた。
中には男性がひとり乗っていて、邪魔にならないよう一歩横にずれた。
降りようとしているその男性の顔をなにげなく見て、息が止まりそうになった。
(繁史さん!?)
ハイブランド品を身にまとっているからか、彼は渚に気づいていない。
ということは渚を捜してここにいるわけではなさそうだ。
紺色のスーツ姿で黒革の手提げ鞄を持っているので、もしかすると仕事でこのビル内のどこかの会社を訪問していたのかもしれない。
(ど、どうしよう)
ビクッと体を震わせてしまったせいで繁史の視線がこちらに向き、目を見開かれた。
直後に鼻の付け根に皺を寄せ、渚に向けて手を伸ばしてくる。
逃げようとしたけれど遅かった。